This page:自動車メンテナンスDIY9 TOP > 自動車メンテナンスの知識 > エンジンオイル徹底解説 > エンジンオイル粘度表示の解説

エンジンオイル粘度表示の解説


スポンサードリンク

エンジンオイル粘度の見方と低温側・高温側に関しての解説

■エンジンオイル粘度表示の見方と知識

エンジンオイルの粘度はAPI規格のマークと一緒に表示されていますが別表示でも大きく表示されているのが一般的です。表示は以下のような感じです。

エンジンオイル粘度表示


最初のSAEはSAE粘度分類を宣言、API性能表示が宣言されている場合もあります。次の10Wは低温粘度指数が10であることを表しWの表示はウィンターの頭文字なので低温側の粘度表示ということを解りやすくしたものだと思われます。

―(ハイフン)の次の30は高温側の粘度指数が30であることを表しています。このような粘度表示をしているエンジンオイルをマルチグレードと呼びます。

一方シングルグレードはSAE20など高温粘度しか表示しておらずコンプレッサーエンジンなどに使用することはありますが自動車用のエンジンオイルとしては一般的ではありません。

1,低温粘度指数について

数字の後にW表示がある低温側の粘度表示についてですが、この指数は低温時のエンジンオイルの流動性を表すもので-(マイナス)何度で凝固するか、ポンプ吐出圧力などの試験によって決められています。

この指数が低いほど低温時の流動性が高い(柔らかい)のでエンジン始動時などのエンジンが冷えている時に抵抗が少なくなるため、エンジン始動性が良くなったり燃費向上に貢献したりもします。

逆に低温粘度指数の高いエンジンオイルを選んでしまった場合エンジン始動性が悪くなったりエンジンのフィーリングが悪く(重く)感じられます。

この現象は特に冬季で気温の低い時にはかなり顕著に現れ、エンジン排気量の小さい車ほど大きな影響を受けます。(正確に言えば症状がわかり易い)

車ではなくバイクなどで50CCクラスなら最高速度が10キロ程度抑制されるほどのエンジン抵抗が変化します。(低温時)

2,高温粘度指数について

ハイフンの後に続く番号が高温側の粘度指数になりますが、高温側の粘度指数が高いほど高温時にも粘度を保ち、油膜保持やせん断安定性に優れているエンジンオイルといえます。

高回転エンジン、ターボエンジンで高負荷運転をする場合はこの高温側の粘度指数が高いエンジンオイルを使用することで、高負荷時にエンジンを保護する十分な油膜を確保することができます。

上記は一般的なエンジンオイルの粘度の考え方ですが、本来粘度指数はあくまでも粘度指数なのです。何言ってんだか?と思われるでしょうが、高負荷に対応とか耐熱性が高いという表示とは別物だと言うことです。

「一般的な」としたのは化学合成油で0W-50などのオイルは粘度も高いですが、比例して耐熱性も高い傾向にあるので本来は粘度=耐熱・耐負荷ではないのですが、概ねそのような記述をしています。

極端な話、現在省燃費エンジンオイルとして0W-20のエンジンオイルは浸透していますが、粘度だけで言えばこの粘度でもレースでがんがん走る事だって可能なオイルはあるわけです。

市販品に関しては表示に限界があるため、ココまで考えてしまうとエンジンオイルが選べなくなってしまいます

3,考え方として低温側と高温側は分けて考える

以上のことを踏まえると、粘度分類に関しては低温側と高温側は分けて考えてオイルを選ぶ必要があります、低温始動性を重視しつつ高温側の粘度(油膜耐性)も欲しい場合は0W-50など

低温始動性を犠牲にして高温側の性能が欲しい場合は20W-60などというサーキットでしか使わないようなエンジンオイルを入れてみるのも有りです。

最近では低温側の粘度も低く、高温粘度も低い0W-20と言う省燃費エンジンオイルがメーカー出荷時標準オイルになるなど、エンジンオイルの低粘度化が進んでいます。