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オイル添加剤と潤滑状態の関係


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潤滑状態に適したオイル添加剤の必要性を考えてオイル添加剤の目的を理解する

レシプロエンジンの潤滑状態

1、流体潤滑と添加剤

流体潤滑とは、油膜により摩擦面どうしが浮遊(フローティング)状態で潤滑をしている状態のことで、もっとも摩擦抵抗が少なく高速回転での潤滑に適している状態の潤滑です。

分かりやすい例としては、道路の溶けかけたアイスバーン。あの状態が流体潤滑状態です。「靴の底(タイヤ)と氷の間に水膜ができ流体潤滑状態になる」=「エンジンのシリンダーとピストンリングの間に油膜ができ流体潤滑状態になる」

どうでしょう?ニュアンスで分かっていただければいいかと思います。水膜も油膜も同じで油膜のほうが膜が切れにくいというだけです。

この流体潤滑を動圧流体潤滑としてうまく活用しているのがクランクシャフトなどの軸受け部です。回転力によりメタルとシャフトのオイルクリアランスと呼ばれる隙間にエンジンオイルを引き込んでいます。

当然引き込んだオイルは回転の降下時に潰されるわけですがこの圧力を利用して浮いている(フローティング)状態を作り出し摩擦の少ない流体潤滑をうまく活用しているわけです。

オイル添加剤はこの降下時にオイルが潰されるときの反力を高め油膜を安定させて厚く保つ働きがあります。

2、境界潤滑と添加剤

境界潤滑とは、シリンダ内部の油膜が十分ではないドライスタート時や、エンジン高負荷状態のカム山とバルブリフターなどの油膜がミクロン以下の世界での潤滑領域のことです。

流体潤滑時のような油膜形成ができないため金属面の仕上げや添加剤による金属表面の被膜形成が境界潤滑域での摩擦抵抗を改善する手段であり、境界潤滑が頻繁、または常に起きるような部分には金属面の加工は大抵されていますが、添加剤についてはユーザーしだいになっています。

とはいえ添加剤が入っていないエンジンオイルなど普通は存在しませんのでオイル添加剤を入れなければ境界潤滑域での摩擦抵抗が大きくなり問題だということはありません。(一般的に売られているエンジンオイル自体がすでに添加剤によってチューニングされている)

私自身が流体潤滑・境界潤滑で有効だと感じるオイル添加剤は賛否両論のテフロン系のオイル添加剤や塩素系以外の表面改質系のオイル添加剤です。

表面改質にしても、テフロンにしてもそうですが、エンジンオイル添加剤に関して全般的に「本当に効果があるのか否か」は非常に難しいところではありますが、個人的には効果によって助けられた部分も少なからずある様に感じます

3、極圧潤滑と添加剤

極圧潤滑とは、デファレンシャルやトランスミッションなどのギア部での駆動、減速時にかかる高圧力、低接面時に起きる潤滑状態のことで、入っているオイルは燃焼を行わない部分にも関わらず添加剤の量も多く粘度も高く設定されています。

極圧潤滑は内燃機関であるエンジンではノッキングの中の限られた状態で起こるか起こらないかなのでエンジンにおける極圧潤滑は考えなくて良さそうです。(サイドノック時の一部分で極圧に達するか!?)

極圧潤滑が起きるデフやトランスミッションでは極圧添加剤と呼ばれる塩素系(塩素系炭化水素)のオイル添加剤が入っており、添加剤と熱反応により金属表面を改質させて潤滑を可能にしています。

改質というのが曲者で実は腐食作用による金属表面の軟化により極圧潤滑域での高負荷での潤滑を可能にしているのが事実で流体潤滑や境界潤滑での添加剤には極圧添加剤は向いていないされています。

しかしながらエンジンはギア部と違いアルミであることが多いので腐食はそんなに活発化しないのでは?アルミだからこそ、塩素系との反応が強く非常に危険だということがわかり、出来ることなら塩素系はデファレンシャルなどだけに限定して成分に規制を入れてほしいと思います。

エンジンにエンジンオイル添加剤は必要か!?

はっきりいって一生入れることが無くても車は走りますし、入れなかったから壊れるというものでもなく、きちんと純正エンジンオイルを定期交換しておけば安全にやり過ごすことが可能です。

しかしながらエンジンオイル添加剤が過酷な環境下でこそ性能を発揮するということも分かっています。使用するエンジンオイルとの相性なども大いにあると思いますので効果は一様に言えませんが、「必要とは言えないが、効果と意味はある」と思います。