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オイル添加剤ナノドクター


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エンジン修復系のオイル添加剤ナノドクターの徹底解析、効果検証を行ってみました

■エンジン修復系?オイル添加剤ナノドクター

多分かなりマイナーなオイル添加剤だと思いますが、少し気になる系統のオイル添加剤なので検証してみることにしました。

ナノドクターの効果解析経緯

私のような整備系の仕事であればエンジンオイル添加剤を試す機会は腐るほどあるのですが、実際に自分で定期的に使用していたのは、十年以上昔はマイクロロン、いろんな添加剤を経由して最近のヒットはGRPってな感じでしょうか。

自分で使っていたオイル添加剤というのは限られていますが、環境的にお客さんや同僚が使用している話を耳にする方が圧倒的にデータ数として多いので、いろんな種類の中から仕事上活用するオイル添加剤となるとマイクロロンGRPとは少し異なって「PLUS 91」というオイル添加剤にずいぶんお世話になりました。

実はPLUS 91はオイル添加剤というよりも漏れ止め剤という名目なので活用する機会が多かったわけですが、普通に購入すると8000円くらいするため漏れ止め剤として購入するくらいだったら長い目で見て修理しようか迷うレベルです。

しかしながらこのオイル添加剤は漏れ止め剤としての効果はもちろんのこと、くたびれて打音が発生したエンジンやオイル消費をしているエンジンに対しての延命措置として非常に効果が高く即効性もあるためトラブルで入庫したお客様で修理が急げない事情がある場合に非常に重宝しておりました。

そして何でこの話をしたのかといいますと、このナノドクターは色などは全く違うのですが「似た効果」、あわよくば進化版として活用できるのでは?と思ったわけです。売り文句を鵜呑みにするならば「PLUS 91とGRPを足して2で割った感じ」です。

オイル添加剤ナノドクターの効果(メーカー公表)

ナノドクターは銅ナノ粒子をオイル添加剤中に配合することによってエンジン内部についている傷に対してイオン結合の働きを利用して傷を修復、埋没させる働きをします。

それによって得られる効果として、出力の向上、燃費向上、振動騒音の低減、排気ガスの改善、エンジンオイル消費量の減少、冷却性能向上が挙げられております。

以上はメーカーの公表の効果であって私の意見ではありません。それではいつものように自動車エンジニアとして実際にどのような効果が期待できるか予測解説と、後ほど実験結果を掲載します。

メーカー公表効果に対する私見

まず、怪しげな銅ナノイオン。発音してみるといかにも「それって、どうなの?」的なダジャレに聞こえてしまって購入した時点でまさか!?と騙された気分でしたが、実際問題ナノテクノロジーによる物質のナノ化は盛んに研究されていおり、現在活用用途が完全に成熟していないのは事実です。

ナノドクターに記載されている、銅ナノイオンに関しても実は眉つばのイカサマ物質ではなく実際に銅をナノ化した物質は存在するようで、この製品に記載されているナノ粒子の100nmということです。ミクロン(マイクロメートル)換算0.1μという途方もない細かさで、もはや想像もできません。

分子が!クラスター化!などという確認しようと思っても確認が取れない物質でなくて安心しました。まともな検証ができそうです。

ナノテクノロジーに詳しいわけではないので、銅ナノ粒子をオイル添加剤として活用した場合にどういった挙動が確認できるのかは分かりませんが、粒子は細かければ細かいほど分散するのが難しく、ある種の粒子は凝固しやすいとも聞いたことがあります。

ナノレベルの粒子ならばそれこそ通常の粒子径では入り込めない微細な傷に浸透して摩擦や熱などで凝固することによって効果が得られるのか?と期待もしてしまいます。GRPの共晶膜の考え方に近いと感じています。

1、出力向上

正直この手の添加剤に関しては新車時、もしくはエンジンの状態が良好な場合に限って言えばほとんど効果を体感することは出来ないのではないかと思います。逆に何らかのトラブルを抱えたエンジンや、経年使用によって消耗しているエンジンには高い効果が得られるのではないかと思います。

理由としては、同種と考えられる個体潤滑粒子を添加剤としているPLUS91のデータを持っているためです。表面改質系のオイル添加剤は効果の出方が掴めない、データがばらつくなど曖昧な点が多かったのですがPLUS91は確実に仕事をしてくれるという事実があります。これはシャシダイナモや燃費計測ソフト、騒音計などで容易に実証できるかと思います。

2、燃費向上

同様に新車に近いコンディションの場合は体感できない可能性があると思います。逆に消耗したエンジンの場合は出力向上とともに予想以上の効果が得られることもあると思います。

3、振動騒音の低減

これも新車で出ている範囲の振動や騒音が消えるとは思いません。新車に近い車でも最近はなぜかOH(分解整備)する機会が多いのですが、基準となっている隙間は一昔前のエンジンと比較するとかなりシビアになってきています。

よって添加剤で低減できる幅があったとしても体感できるかどうかは謎です。しかしながらこれも消耗したエンジンや、トラブルを抱えたエンジンに関しては高く作用するのではないかと思います。あとはアメ車やトラックなど排気量が大きかったりする車には有効かもしれません。

4、排気ガスの減少

?。排気ガスは減少しませんよ。たぶん排気ガス中の窒素酸化物(Nox)や一酸化炭素(CO)炭化水素(HC)のことでしょう。ひねくれ者なので突っ込んでしまって申し訳ありません。

実はこの排気ガスの濃度は空燃費センサーであるO2(オーツー)センサーが正常に機能していれば、エンジンが「故障」レベルまでの不具合を発生していない限りあまり変わらないと思います。

思います・・・というかエンジニアの観点から言えば正直ありえないと言ってしまいましょう。実際にテスターで証明できたとしてもセンサーの挙動や補正値の動きと一緒にデータ公開する必要があるため、排気ガスの排出値だけ公開しても意味がないと思います。

添加剤の効果によって制御外までずれていた空燃比が制御内に復帰することによって02センサー系のトラブルが消えるということは考えられますが、その前に原因となった故障を探すことも必要でしょう。

5、オイル消費量の減少

これは期待できそうですね。もともとこのような効果を狙って入れることを検討しているならば試してみる価値はありそうです。新車に関してはこういったトラブルが初期不良として完全にゼロであるとは言えませんが、添加剤で対応するべき案件ではなく保証修理で対応しましょう。

もともとオイル消費の原因として一番多いのがシリンダーとピストンの隙間が大きくなってくる、それによってピストンリングのオイル掻き落とし性能が悪化してしまい、燃焼室でエンジンオイルが燃えてしまう量が増えることによって起きる現象です(ここでは原因の細分化はしません)

シリンダー壁、ピストン、ピストンリングの傷はオイルが燃焼室に残ってしまう原因として関係あるので、これらが修復機能で少しでも改善すればオイル消費量の減少にはつながる可能性があります。

6、冷却性能向上

これは謎ですが、いわゆる熱ダレしないということでしょうか?化学合成油の多くは温度による変化が鉱物油より少ないため使用温度域に対する粘度変化が少ないという特徴がありますが、そういった性質の付加をするという解釈?

確かに銅は熱伝導性が高いため・・・など考えられますが、この機能に関しては少々疑問が残りますし私自身、サーキット走行など10年くらい行っておりませんので熱ダレのことを考えたこともなく「体感」するのは難しいかと思ってます。

ナノドクター解析結果まとめ

調べてみて分かりましたが、ナノドクターの銅ナノですが「日本イオン株式会社」というナノテクノロジーを研究している企業さんが発売しているもので結構大層なものだということが分かりました。

次世代オイル添加剤として期待が高まるところですが、「治療剤」を謳っていることからも想像できるとおり現状の解析結果として新車に近いエンジンのコンディションの向上を体感することは難しいのではという判断です。

しかしながら消耗したエンジン、トラブルを抱えているエンジン、異音が発生しているエンジンに関しては、個体潤滑材を利用した添加剤の今までの実績からしても上手く機能が働くのではないかと思っています。惜しむべくはデータ数が圧倒的に少ないことです。

私もお客さんから聞かなければ一生気が付かなかったかもしれないというレベルの存在感。データ数はそのお客様の周りの口コミだけで、正確なデータ計測を出来るに至っていません。(他の添加剤は入れた後のOHや燃費ソフトを使っての計測なども行ったことがあります)

取扱店はオフィシャルでももちろん扱っていますが、楽天で安く出ていました。ナノドクター最安値検索結果から探してみてください。